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‘岐阜県工業会ベトナム視察ホーチミン’ カテゴリーのアーカイブ

ベトナム視察その8、戦争証跡博物館

2019 年 11 月 27 日 Comments off
2019年11月27日(水) ◯  

岐阜県工業会主催のベトナム視察の3日間の視察行程を終え、最終日の午後に少しだけ自由時間があったので、ホーチミン市内にある戦争証跡博物館を訪れました。時間の都合上内覧は駆け足でしたが。

191030-戦争証跡博物館01

屋外には戦争で使用された戦闘機や戦車が並んでいます。装甲が被弾したり破損したりという部分が残っていて、戦争の臨場感を伝えています。

191030-戦争証跡博物館02

武器や弾薬、機密文書や当時の新聞等、数々の展示品で当時の臨場感を味わうことができます。戦場カメラマンによる写真では、惨たらしい情景の写真でも私の中では映画「プラトーン」等で描かれたベトナム戦争とタブってしまい、不謹慎にも写真のクオリティに関心してしまいました。

191030-戦争証跡博物館04

枯葉剤に関する展示には衝撃を受けました。日本では考えられないほど直接的に、生々しく表現されていて、展示室の様子を写真に収めることすら憚られました。殺戮とはまた違った戦争の醜さ、ことにベトナム戦争の醜さを突き付けられました。枯葉剤が「Agent Orange」と呼ばれていたことを知りました。館内ではたくさんのアメリカ人がいました。展示を見て彼らが何を思うのかに興味がわきました。

中島 大地

ベトナム視察その7、タカコベトナム

2019 年 11 月 26 日 Comments off
2019年11月26日(火)  

岐阜県工業会主催のベトナム視察からすでに1ヵ月が経とうとしていますが、このブログでは今回やっと視察3日目、最終日の内容をご紹介します。この日は午前中のみの視察で、タカコベトナムを訪れました。

191030-タカコベトナム01

タカコベトナムは、(株)タカコの子会社として2003年に創業した現地企業で、京都の本社、アメリカのカンザスと並び、タカコグループの3拠点の一つです。(株)タカコは油圧部品を製造・販売していますが、そのシェアは日本で80%、世界で50%と言います。売上は創業以来右肩上がりだそうです。但し日本で外国人労働者の規制が緩和されて以来、ベトナムでの人材確保が難しくなっているそうです。

191030-タカコ・ベトナム05

2006年にタカコがKYB(株)の傘下に入ったのを契機に、タカコベトナムの工場を増設し、現在は2工場が3直で稼働しています。工場内はとても整然としており、“報・連・相”や“4S”(整理・整頓・清掃・清潔)等、日本式の工場規則が掲げられています。また独自の資格で技術者の習熟度を測りながら、向上心を後押ししています。

191030-タカコベトナム02

敷地内に食堂が完備されていまして、個人的にはここで食べてみたかったです。

191030-タカコベトナム04

タカコベトナムは、その規模や生産量はもとより、工場が整備され、就業規則が整備され、就労環境が整備され、労働組合が整備され、福利厚生が整備され、ベトナムの一流企業という印象です。何より驚いたのが、現在のグェン社長は2004年入社のいわゆるたたき上げで、女性だということです。曰く「創業者の理念に未来を感じでついてきた」と。管理職の皆さんは頻繁に来日するそうで、その流暢な日本語からもタカコ本社が求める品質基準をしっかりと理解しているんだと思いました。

中島 大地

ベトナム視察その6、エスハイ

2019 年 11 月 16 日 Comments off
2019年11月16日(土) ◯  

岐阜県工業会主催のベトナム視察、視察2日目の午後は、エスハイを訪れました。ベトナム人に日本語とマナーの教育と就職支援を行う“送り出し機関”がベトナム国内にベトナム国内に約300ありますが、生徒数4,000名、スタッフ300名を擁するエスハイはその最大手です。

191029-エスハイ (1)

若い人材が溢れているが仕事不足のベトナムと、仕事はあるが人材不足の日本は利害関係が一致しています。その上ベトナム人は真面目で勤勉であり、日本とベトナムは文化的に似ているとなれば、ベトナム人が日本での就労を望み、日本企業がベトナムの人材を求めるのも理解できます。エスハイの学費はローンなしでは賄えないほど高額ですが、日本の平均年収がベトナムの20倍となればすぐにペイします。

授業風景も見学しました。無作為に指名した学生が自己紹介をしてくれましたが、しっかりと準備された自己紹介からは並々ならぬ熱意を感じましたが、同時に演劇を見ているようでもありました。教室の壁に掲げられていた心得7ヶ条の内の一つが「まず誤る」だったことがとても印象的でした。

191029-エスハイ (2)

中島 大地

ベトナム視察その5、イオンモール

2019 年 11 月 12 日 Comments off
2019年11月12日(火)  

岐阜県工業会主催のベトナム視察から帰って来て早や2週間が過ぎましたが、この視察報告では10月29日(火)の視察2日目。午前中に武芸川精工ベトナムとPM WORKSベトナムの視察を終え、ホーチミン市郊外にあるイオンモールに向かいました。ホーチミン市に3ヵ所ある内の一つです。都心からもシャトルバスが出ているそうです。

191029-ベトナムのイオン01

建物のつくりは日本のイオンモールそのままです。

191029-ベトナムのイオン02

モール内を歩いてみましたが、日本企業の店舗がたくさんありました。日本の価格よりも少し安めの印象ですが、それでもベトナムの物価からするとどれも超高価のはずです。ベトナム在住の日本人だけがターゲットではないと思いますが、そのビジネスモデルがよく分かりません。

191029-ベトナムのイオン03

建物内部から駐車場を見下ろすと、ベトナムの車事情がよく分かります。

191029-ベトナムのイオン04

書店に立ち寄ると、入り口付近に日本のお菓子の特設コーナーがありました。日本のお菓子はどこの国でも大人気です。

191029-ベトナムのイオン05

漫画のコーナーもありましたが、漫画は全て日本で売られているものそのままです。ベトナムの市場規模からしてベトナム語への翻訳ということにはならないということでしょうか。

191029-ベトナムのイオン06

さて、モールの中には数か所のフードコートがありましたが、私は一番ローカルな雰囲気のフードコートを選びました。

191029-ベトナムのイオン07

注文したのがこの鍋。ピリ辛のスープに肉、野菜、魚、麺を入れて食べます。これで約3人前。食べ物はやっぱり安い。

191029-ベトナムのイオン09

他にもフォーを注文。パクチーの香りが堪りません。

191029-ベトナムのイオン10

日本でブームのタピオカミルクティ。

191029-ベトナムのイオン08

得体のしれない具が入ったミルクティ。学生時代を思い出します。

191029-ベトナムのイオン11

研修報告のはずが、何だか単なる食いしんぼブログになってしまいました。

中島 大地

ベトナム視察その4、武芸川精工ベトナムとPM WORKSベトナム

2019 年 11 月 2 日 Comments off
2019年11月2日(土)  

岐阜県工業会主催のベトナム視察、10月29日(火)が視察2日目。午前に武芸川精工ベトナムを拝見しました。岐阜県関市にある親会社の(株)武芸川工業は創業38年と比較的新しい会社ですが、鉄やアルミ等の精密部品やプラスチック部品の製作技術力を引っ提げて2011年にベトナムに進出しました。ローカルなビンロック工業団地に2棟の工場を持ち、もうすぐ3棟目が完成するそうです。また大口のクライアントのハノイ進出に合わせて、近々ハノイにも工場を作るそうです。

191029-武芸川精工01

工場内は30台を超える工作機械が所狭しと並んでいます。日本とベトナムのクライアントに製品を供給しています。

191029-武芸川精工03

5Sや報・連・相といった日本式の規則に基づき品質検査・品質管理を行っています。

191029-武芸川精工02

武芸川精工ベトナムの工場に続いて、同社が出資する日本語学校、PM WORKSベトナムを訪れました。こちらの学生の大半は武芸川精工の本社へ実習に行きますが、他の日本企業の採用内定者も通っています。ベトナムに数ある送り出し機関と違うのは、日本語の教育だけでなく、武芸川精工ベトナムで機械加工等の実践的な訓練を行うため、日本ではスムーズに実習が始められる点です。

191029-PMワークス

武芸川精工ベトナムとPM WORKSベトナムをご案内下さった藤本さんは、ベトナム人は真面目で勤勉、(良くも悪くも)純粋で吸収が速いと、とても高く評価していました。そう思えば、中島工務店の仕事でもベトナム人をちょくちょく見るようになったのも頷けます。

中島 大地

ベトナム視察その3、キョウワベトナムとロンハウ工業団地へ

2019 年 10 月 31 日 Comments off
2019年10月31日(木)  

岐阜県工業会主催のベトナム視察、1日目の午後はキョウワベトナムを拝見しました。まずは街中にある営業拠点へ。キョウワベトナムは、岐阜県関市でボルトやコンベアを製造する(株)キョウワの現地法人で、ベトナムに進出したクライアントに食品関連包装機械を販売し、そのメンテナンス対応のために2011年に設立されました。社員は36名で、日本人駐在員1名とキョウワの本社で実習して帰国したベトナム人が幹部を務めています。社長は月に1回程度の頻度で来越し、日本人クライアントへ営業訪問するそうです。

191028-キョウワベトナム (1)

営業所を後にして、キョウワベトナムの工場があるロンハウ工業団地へ。ロンハウ工業団地は(株)ロンハウが開発・運営する工業団地で、2006年の設立以来拡大を重ね、現在総面積425haに155社が入居しています。その半数がベトナム企業、1/4が日本企業です。入居率は約80%。

191028-ロンハウ工業団地 (1)

キョウワベトナムの工場では、ベトナム人の溶接技術者が作業をしていました。ベトナムに数ある送り出し機関では日本語、礼儀、日本文化等を教育してくれますが、溶接等の技術を教育してくれる機関はないそうです。日本では溶接技術者が減少する分、ベトナムでの仕事が増加し技術者の需要も上がっているそうです。

191028-キョウワベトナム (2)

191028-キョウワベトナム (3)

中島 大地

ベトナム視察その2、ホーチミン市

2019 年 10 月 30 日 Comments off
2019年10月30日(水) ◯  

岐阜県工業会が主催する3泊5日のベトナム視察は、早くも今日が最終日。充実した時間は過ぎるのが早いものです。この3日間の研修内容は追って報告するとして、今回はホーチミン市の印象をご紹介します。あくまでも私見であると前置きさせて下さい。

191027-ホーチミン市02

熱帯性のベトナム南部には雨季と乾季があり、現在は雨季の終わり頃です。この時期のホーチミンは日の出前でも25℃を超えていて、日中は35℃を超えます。日本でも最近の夏はそんな感じなので、この時期のホーチミンは耐えられないほどではないと思いますが、そもそも建物の中はしっかりと空調が効いていますので特に問題はありません。

91027-ロイヤルホテルサイゴン

インフラには整備の余地がまだまだあります。メイン道路周辺はそれなりに整備されていますが、路地を一本入ると、または中心地を少し離れるとゴミゴミしていて、発展途上の雰囲気が色濃く残っています。その趣が良いんでしょうが。耐え難いのが、臭いです。そこら中で下水から悪臭がし、慢性的な大渋滞に伴う排気ガスも途轍もない。ジョギング から帰って来ると、唾に黒いものが混じってました。蛇口から出る水は濁っていて、バスタブに水を溜めると色付いているのがよく分かります。蛇口から出る水は飲むなと言われなくとも飲むべきでないことは分かります。

91027-ホーチミン市03

さて、私達岐阜県工業会一行が泊まっていたホテルはホーチミンの中心街にあり、道路は車とスクーターで常に渋滞です。夜は遅くまで、朝は早くからクラクションが鳴り響いていてとにかく騒がしい。そして交通ルールもあまり守られないようです。歩行者用の信号が青になっても車は止めどなく流れて来ますし、スクーターにあっては歩行者がいなければ止まらないようです。道路の舗装がガタガタで、特に歩道は悪く、その上露天商があちらこちで店を開いていて、ジョギング は捗りません。

191027ーホーチミン市01

と、ここまでは否定的なことばかり書き連ねましたが、全ては“異国情緒”で片付く程度だと思います。続いてニュートラルな紹介を。

ホーチミンはとにかく朝が早い。日の出も岐阜県辺りよりも30分以上早い気がしますが、明るくなる前からたくさんの人が活動を始めています。市場は早朝から賑わっていますし、路上の屋台ではたくさんの人が食事をしています。他にも走る人、他にも歩く人、犬を散歩する人、ストレッチ体操やヨガをやる集団、朝社交ダンスを踊る集団、もちろん大渋滞も早くから始まり、街は人で溢れている印象です。

91030ーホーチミン市03

食事に関しては、元々雑食の私は何も問題ありません。ことに学生の頃はよくベトナム料理を食べていましたので、皆さん抵抗がある香菜(パクチー、シラントロ)もいける口です。

191029-フォー

通貨のドン(VND)は、日本円の200分の1 、つまり0を二つ除いて半分にしたぐらいの価値です。硬貨はなく全て紙幣で、結局最後まで0の数に慣れることはできませんでした。物価はやはり安いですね。それなりの刺繍が施されたTシャツが売り子の言い値で400円程度でしたので、値段交渉することなく購入しました。その他にも食事は安く、コーヒーが一杯50円とか、お店で飲むビールが200円程度とかで、ちょっと気取ったフレンチが飲み物込みで5,000円程度だったのには驚きました。物価の違いがベトナム旅行の楽しみの一つと言えます。

91028-バインミー

ベトナムは親日であり親韓だそうですが、韓国人観光客はあまり見ませんでした。中国人も少なく、専ら日本人と欧米人が目立ちました。特徴的だったのが、街ではモデル気取りで撮影している若者をよく見ました。以前訪れた中国でも同じような風景を見ましたし、日本も数十年前は同じだったと思います。社会が成熟する過程でみんな通るんですね。

191027-ホーチミンの夜02

英語または日本語を話せる人は限定的で、今回は通訳のタンさんのおかげで何不自由なく過ごすことができました。少しぐらい四苦八苦するのもまた海外旅行の醍醐味ではありますが。

191030-サンさんと

中島 大地

ベトナム視察その1、JETROホーチミン事務所

2019 年 10 月 29 日 Comments off
2019年10月29日(火) ◯  

岐阜県工業会主催のベトナム視察で一昨日にホーチミン入りし、昨日が視察の初日。本来ならばベトナムの街並みや食事等を最初にリポートしたいところですが、時間の都合上それは後日に回しまして、まずは視察初日を報告します。午前にJETROホーチミン事務所を訪問し、森山さんにベトナム概論をご説明頂きました。

91028-JETROホーチミン

ベトナムは58省、5直轄都市からなる社会主義共和国で、JETROではベスト3に入る注目の地域。人口9700万人、国土は日本の約87%。識字率は約95%。国土は南北に長く、北部の中心・ハノイ市と南部の中心・ホーチミン市が二大都市。ハノイは政治の中心、ホーチミンは産業の中心。南北で人間性も異なり、北部は消費よりも貯蓄を志向し、南部は新しいもの好きで消費志向。

GDPはホーチミンで約6,600USドル、全国で約2,600USドルと、ホーチミンが国の経済を牽引。世帯年収400万円以上は1%程度で、市場としてはまだまだこれから。

輸出量の世界シェアでは、カシューが1位、コーヒーが2位、米が3位。外国からの直接投資は件数と総額で韓国がトップ、日本が2位。日本からの直接投資は2009年以降ほぼ右肩上がり。親日、親韓、中国嫌い。とは言え米中問題に乗じて中国との貿易が急増と、国としては大歓迎。

ベトナムのメリットは、親日で勤勉な国民性。労働力は低コスト高品質、政治的にも安定していること。電力が安く、自然災害も少ない。宗教上の問題は無さそう。また、香港とシンガポールの中間で、中国とASEANを結ぶ好位置。

逆に課題は、人件費が高騰中。最低賃金上昇率は5.3%。その上離職率も高い。最大の難点は不透明な法制度、特に賄賂が横行。“ハンドキャリー王国”の異名が物語るように密輸が蔓延。また経済圏が南北に分断していている上インフラが未整備で効率上の問題あり。

中島 大地