アーカイブ

‘台湾木材産業調査2017’ カテゴリーのアーカイブ

新北投車站

2018 年 1 月 10 日 Comments off
2018年1月10日(火)  

昨年12月中旬の台湾木材産業調査2017の最終日、「臺北市立圖書館北投分館」を見学した私とマルワイマン。新北投駅に向かって歩いていると、駅のそばに木造と思しき建物を見掛けました。新北投車站です。

171215-百年駅站新北投車站01

日本統治時代に新北投を温泉の観光地として開発するために新北投線をつくり、その時建てられた新北投駅の駅舎がこれです。1988に路線の運行が終了した際に一度民族村に移築さましたが、観光資源として元の場所に戻すべきだとの判断から昨年再び新北投に移築されたそうです。

171215-百年駅站新北投車站03

昔の写真と見比べるとその趣をしっかりと再現しているのが分かりますが、移築ということもあってか新しい部材もたくさん採用してあり、新しいレプリカのような印象です。

171215-百年駅站新北投車站04

171215-百年駅站新北投車站02

3年前に台北科技大学に訪れた際にも感じましたが、日本では極当たり前の木造建築が、台湾では憧れの対象でもあるようです。日本統治時代に建築され蟻害で修復の価値もないほどに傷んでいる建物でも大切に修復しようとする国の方針があり、修復された建物は観光資源となり観光客を惹きつけています。

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ:

臺北市立圖書館北投分館

2018 年 1 月 8 日 Comments off
2018年1月8日(月)  

昨年12月中旬の台湾木材産業調査。「ジャパンウッドステーション・台北(日本木材臺北展示中心)」のオープニングセレモニー出席を終えた岐阜県一団はその足で空港へ。一日余分に台湾に滞在する私とマルワイマンはそこで一団と別れ、タクシーで臺北市立圖書館北投分館に向いしました。

「臺北市立圖書館北投分館」のことは建設された2006年頃から噂は聞いていまして、2012年に「加賀屋」を訪れた際に立ち寄ってみましたが、運悪く休館日で外観を見るに止まりました。今回は事前に開館していることをしっかり確認して訪れました。

171215-臺北市立圖書館北投分館

大きな片流れの屋根、木質の外壁、建物全面に配されたガラス開口と、一見すると図書館らしからぬお洒落な外観です。太陽光発電や雨水利用等のシステムが採用してあり、調べてみると「エコ建築九大指標候補証書」なる証書を取得しているそうです。どんな証書なのかは不明ですが。

171215-台北図書館 (1)

図書館の隣の蓮の浮いた大きな水辺は憩いの場になっています。

171215-臺北市立圖書館北投分館06

内部。エントランス横の大きな吹き抜けが、地上2階と地下1階の全3層を繋いでいます。

171215-臺北市立圖書館北投分館05

171215-臺北市立圖書館北投分館04

171215-台北図書館 (2)

台湾では12月でも気温が20℃前後ありまして、こんなベランダが実に気持ちいい。台湾随一の温泉街である北投は、そよ風に乗って硫黄の香りが漂って来ます。

171215-台北図書館 (3)

台湾が世界に誇る「臺北市立圖書館北投分館」に、台湾の木造建築への意気込みを感じました。

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ:

「ジャパンウッドステーション・台北」のオープニングセレモニー

2018 年 1 月 5 日 Comments off
2018年1月5日(金) 〇  

昨年12月中旬に参加した台湾木材産業調査の最終日、ジャパンウッドステーション・台北のオープニングセレモニーに出席しました。「ジャパンウッドステーション」(日本木材臺北展示中心)は、(一社)日本木材輸出振興協会が台湾における日本産木材製品の認知度向上、販路開拓、輸出拡大を図るために設置したショールームで、ベトナムのホーチミン市に続き2ヵ所目です。その設立に岐阜県が関わったわけではありませんが、幸運にもセレモニーのその日に台北市にいるということでご招待頂きました。

171215-JWST (1)

構造材、集成材、合板、LVL、CLT、板材、和室材、家具等、日本と台湾の業界団体や企業、地方自治体の製品が所狭しと展示してあります。それにしても大工造作の粗いことったら。

171215-JWST(8)

171215-JWST(9)

171215-JWST (3)

171215-JWST (4)

171215-JWST (5)

171215-JWST (6)

午後には基調講演もあったようですが、岐阜県からの一団の参加はここまで。台湾木材産業調査を経て台湾における木材需要を実感しましたが、それに伴い日本と台湾の具体的な連携体制を知ることができ、特に台湾側の関係者と知り合うことができた良い機会でした。

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ:

台湾木材産業調査2日目夕食、日榮吉原さんを囲んで

2017 年 12 月 25 日 Comments off
2017年12月25日(月) 〇  

16日(土)に帰国してからすっかり時間が経ってしまいましたが、台湾木材産業調査のリポートをお届けします。2日目の夜は、日榮興業股份有限公司の吉原さんを囲んで情報交換の夕食会でした。日榮興業はナイス(株)が出資する台湾法人で、吉原さんはナイスの国際事業室にも席を置いています。海外勤務が多く、以前はアメリカにもいらっしゃったそうです。台湾に来て6年、奥様も台湾の方です。

171214-日榮吉原さんを囲んで

台湾では、特に台北では、蟻害と厳しい防火規制のため木造建築ではなかなか家を建てることができません。ましてや台北市は世界で最も地価の高い地域の一つで、防火規制より離隔距離を要する木造一戸建てを建てようという人はほとんどいません。

一方で内装木質化が注目されていて、日榮さんでも木をふんだん使って内装を作ったマンションを手掛けているそうです。針葉樹の香りや木肌が人気を得ているそうです。又、建築する上で風水がとても大切な要素で、それなりに知っておく必要があります。日本の文化や技術に興味がありとても友好的です。

以下、吉原さんがまとめて下さった台湾情勢です:

・ ここ数年景気不振が続いていて、今年もまだ好転は見られない。
・ 億万長者の世界ランキングは13位。ちなみに日本は2位。
・ 金融資産は世界5位、アジアでは日本に次ぐ2位。
・ 所得と支出は過去20年で増加、貯蓄率は低下。
・ 住宅購入価格は平均で年収の9.35倍。会社員の8割が持ち家なし。
・ 原木輸入量は減少傾向。コンパネ需要の減少による。
・ 日本は原木輸入国第3位でシェア約15%。製材品は遥かに下位。
・ 木材の大部分を輸入に頼っているため、輸入関税は大部分でゼロ。
・ 住宅の主要構造は鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造。
  木造建築は0.5%以下。
・ 地球環境問題にも真摯に取り組んでいる。

吉原さん自らの経験に基づくお話に力を感じました。お忙しい中お時間を頂きありがとうございました。

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ:

微熱山丘

2017 年 12 月 19 日 Comments off
2017年12月19日(火) 〇  

桃園国際空港第二ターミナル2階に鎮座するのが、パイナップルケーキの有名店サニーヒルズ、中国語では"微熱山丘"です。日本では南青山店にお店があり、その店舗のデザインを隈研吾氏が手掛け、立体的に組み合わさった桧の格子を採用した外観が建築業界でも話題になりました。こちらの売り場もそのコンセプトを踏襲しています。専ら無機質な空港の設えの中で、ひときわ異彩を放つ無垢の一角。サニーヒルズの評判を知らずとも、足を止めてしまいます。

161216ーサニーヒルズ

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ:

台湾木材産業調査2日目午後、台北設計建材中心へ

2017 年 12 月 18 日 Comments off
2017年12月18日(月) 〇  

台湾木材産業調査の2日目、台北ビルディングショーを後にして午後からは台北設計建材中心(台北デザインマテリアルセンター、TDMC)を訪れました。昨年オープンしたばかりの施設で、住設機器や家具、壁紙やカーテン、建材や小物、音響システム等、多岐に渡る住宅のアイテムを展示販売しています。平日は専ら専門家が、週末は一般のお客様が来場するそうです。知名度も少しずつ上がり来場者数は伸びているそうです。

171214-TDMC01

玄関を入ったすぐに飛騨産業の家具達が大きく展示してありました。上階には日進木工や天童木工のコーナーもあり、思えば日本企業の展示が多い印象です。

171214-TDMC02

各種銘木の一枚板の展示も充実していました。こちらも日本製が大半。

171214-TDMC03

家具も日本製、または日本風のものばかり。

171214-TDMC04

台湾桧でできたこの家具は、一度日本に輸出されたものを買い戻したそうです。台湾での昨今の木製品ブームが伺えます。

171214-TDMC05

所属のデザイナーさんに各階を丁寧にご案内頂き、その後は情報交換会、そしてお土産まで頂いてと、至れり尽くせりの視察でした。台湾では日本製の木製品が重宝されていることを再確認しました。ちなみにこちらの建物の7階には大きなセミナールームもあり、「岐阜県物産展を」なんてアイデアも参加者の皆さんの脳裏を過ぎったようです。

171214-TDMC06

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ:

台湾木材産業調査2日目、台北ビルディングショー2017へ

2017 年 12 月 16 日 Comments off
2017年12月16日(土) 〇  

14日、岐阜県林政部県産材流通課が主催する台湾木材産業調査の2日目は、台北南港展覧館で開催中の台北ビルディングショー2017を視察しました。

171214-台北BS01

最初に向かった先は、プロチャンネル・インターナショナル(全家國際有限公司)のブース「全家健康住宅」。私達が提供する東農ひのきや長良すぎの板材を台湾で販売しているパートナーです。今回の台湾木材産業調査に参加した理由の一つが実はこの表敬訪問でした。

171214-台北BS02

中国語版の中島工務店のパンフレットを作成し台湾でPRしてくれています。私達は日本から持参したカレンダーやパンフレット、DVD等(合計30kg超!)をお渡ししてほんの少しだけ加勢しました。そして木材提供を更に一歩進めた工務店としてのお手伝いや、台湾の富裕層を相手とした加子母ツアー、台湾の技術者育成のためのインターンシップ等、限られた時間ではありましたが色々と提案しました。

171214ーPCI

さて、台北ビルディングショーを一回り見ました。基本的には日本の建築総合展とよく似た雰囲気ですが、無垢の木材や純粋な木造建築をPRするブースは実に少なく、それに代わって合成木や擬木、木質を模した仕上げ材等をPRするブースの多さに驚きました。又、日本企業と言えば大手の建築部材メーカーばかりで、韓国の建築展で見たような材木店や工務店の出展はほぼ皆無でした。前日に台湾科技大学の林教授から伺った通り、木材利用においては台湾はその戸口に立ったばかりなんだと感じました。

171214-台北BS11

そんな中でひと際目を引いたのが國産材臺灣館です。国の外郭団体による国産材推進のブースです。他よりも大き目のブースでしたが来場者でごった返していました。国産材利用への国の意気込みと、民間レベルの注目の高さが伺えます。

171214-台北BS05

171214-台北BS07

171214-台北BS10

一般来場者に対する国産材利用のメリットを説明する展示も。二酸化炭素の固定、排出量の削減、再生可能エネルギー、建築素材としての万能性、温湿度調整の働き等が簡潔に分かりやすく説明されていました。

171214-台北BS06

台北ビルディングショーを通じて、台湾の木造市場が少しずつ見えてきた気がします。歴史的、文化的、地理的、もちろん技術的に有利な日本にはビジネスチャンスがあると思います。詳しくは台湾木材産業調査の総括で書きたいと思います。

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ:

岐阜県の台湾木材産業調査1日目、国立台湾科技大学へ

2017 年 12 月 15 日 Comments off
2017年12月15日(金) 〇  

岐阜県林政部県産材流通課が主催する台湾木材産業調査で、13日から台北に来ています。岐阜県からの視察団は計9名。14日から始まる「台北ビルディングショー2017」視察がメインです。行程1日目は、国立台湾科技大学と徳島県が共同で大学敷地内に建築した徳島県産材ショールームを見学しました。実は私は前回の台湾帰省の折に建築中を見に来ました。

171213-台湾科技大学01

171213-台湾科技大学02

見学に先立ち、プロジェクトを主導した建築系の林慶元教授が台湾の木造建築事情をご説明下さいました。台湾では伐採規制により木材自給率がわずか数%で、当面は3%まで引きあがるのが国の目標です。高温多湿で蟻害も深刻な問題である上に、防火に対する規制緩和も進んでおらず、木造建築は郊外でわずかに建てられているだけで、都市部では内装の木質化が少しずつ始まってる程度です。しかし国民は木造建築や木質内装に少しずつ興味を持ち始めていて、徳島県産材ショールームの建築プロジェクトに象徴されるように、日本の木造建築技術を学ぶ姿勢があります。

171213-台湾科技大学04

岐阜県からの視察団は「このショールームが岐阜県だったら」と徳島県の取り組みを羨ましく思うのが本音です。ことに私は、3年前の夏に「日本大工技術ワークショップ」で一週間台湾科技大学の王研究室の学生さんと交流し、その後も数名と連絡を取り合っているので尚更です。もし木造建築や大工技術で留学の希望があれば、中島工務店が是非とも協力させて頂きたいと林教授にお伝えしました。

中島 大地

カテゴリー: 台湾木材産業調査2017 タグ: